法人の取り組み

ICT介護「眠りスキャン」で介護職員の負担軽減

アットホーム博多の森では昨年度より1ユニット(10床)をモデルユニットとしてICT介護ロボットである眠りスキャンの導入と効果の検証を行ってきました。

現在、30個購入して設置していることから、6フロア中2フロア(計4ユニット)に設置。また、短期フロアも10床使用しており、全体126床に対して50床使用中です。

今後も随時増やしていく予定です。

眠りスキャンを継続して使用していく中で、入居者様と職員にとって多くのプラス要素が発見され、導入によるメリットが明確になってきた為、その内容を皆様にご紹介させていただきます。

 

・眠りスキャンとは…

 

パラマウントベッドの見守り支援システム「眠りスキャン」とは、その名の通り「眠りをスキャンするベッド」です。

マットレスの下に設置するセンサーで、眠っているときや目が覚めた時を判断してリアルタイムでパソコンなどのモニター情報が送られます。

またベッド上で起き上がった時やベッドから立ち上がったときにも通知があるように設定できます。

 

スタッフが持ち歩くスマホ・タブレットにもモニター画面と同じように情報が送られるため、ほかの入居者様のお部屋にいるときでもその方の状態が一目でわかります。

 

・眠りをスキャンするとはどういうことか…

心拍数や呼吸数が検知することで、その方が眠られているのか起きているのかまた眠りが浅くなっているのかが一目でわかるようになっています。

これらの情報を活用することで入居者様の眠りの質の向上転倒事故リスクの軽減、介護職員の身体的・精神的な負担を軽減できるというのが大きな特徴となっています。

 

●入居者様の眠りの状態に合わせたケアが行える。

モニター画面で入居者のねむりの状態を確認できるため、眠られている時は訪室せずに目が覚めた時だけ訪室することでゆっくりと休んでいただくことが可能となりました。

これにより入居者様の眠りの質の向上が期待できるようになりました。

夜間ゆっくり眠られることで朝にはすっきり目を覚まされ、日中は活発に活動できるようになりメリハリのある生活を送っていただけます。

 

 

 

●事故リスクが軽減できる。

眠りスキャンでは覚醒された状態や眠りが浅くなっている状態もモニターで知ることができる為、事前の動き出しの予測ができるようになりました。

これにより予測される動きに対して先回りした対応を行うことで事故のリスクは大きく軽減しています。

 

 

●介護職員の身体的・精神的な負担を軽減できる。

心拍・呼吸数が時系列で確認できるため、体調不良に伴う呼吸数や心拍数の増減をいち早く発見し状態の変化に気付くことが可能となります。

また少ない人数で対応しなければいけない夜勤帯にも、不必要な訪室を減らせます。

目に見える安心感により職員の身体的・精神的な負担の軽減につなげることが可能となりました。

 

 

◎これらを応用する形で様々な活用の可能性が今後期待されています。

例えば…

・看取り介護を行う際に呼吸数や心拍数が落ちてくる事で最後の時間が近づいていることを判断し、ご家族へ連絡を行い落ち着いた環境でお見送りすることができるようになります。

 

・感染症対策としてお部屋の中で過ごして頂く際にはモニター越しに様子を確認するできる事で必要なタイミングで介護を行うことが可能となります。

 

・スマートフォンやパッドを活用して入居者様の動きが確認できるので、安心して二人対応の時間を確保できるようになります。これにより一人の介助者に過剰な負担がかかることを避けられます。

 

☆導入したユニット職員の声を紹介します♪

 

眠りスキャンの導入で入居者様の生活は大きく改善し、介護職員の負担は大きく軽減します。導入の範囲を広げればさらに多くのメリットを感じることができるでしょう。

精度が高い見守り検知を利用して、その方の状態を細かく分析した情報を、職員が有効に活用してこそ、入居者様の豊かな生活につながるものと考えています。

これからもアットホーム博多の森では、見守り支援システム「眠りスキャン」を活用して入居者様のより良い生活につながるよう努力していきたいと考えています。