新着情報(アットホーム博多の森)

2019 .6.5

アットホーム博多の森

ノーリフト対談(第1弾)~現場の声をきいてみよう♪~

 

 

アットホーム博多の森では入居者様を抱え上げない介護である「ノーリフティングポリシー」に取り組んでいます。

介護する側も介護される側も双方にやさしい介護を目指す明確な方法として積極的に変革を進めています。

でも実際に働く方々は「ノーリフティングポリシー」についてどのように考え、どのように実践されているのでしょうか。

実際に介護現場で働く職員さんの声を聴いてみたいと思います。

 

 

 

現在妊娠中(妊娠7か月)の中堅ケアワーカーの方にお話しをお聞きしました。

妊娠中のケアワーカーさんということで体の負担の感じ方についてお話を聞いてみたいと思います。

 

Q 介護職として働かれている期間はどれくらいですか?

A 介護職歴は6年になります。専門学校で介護福祉士を取得してからずっと現場で働いています。

Q 入職時と現在では働く環境が変わったところはありますか?

A やはり入居者の方も年々介護度の重い方が増えてきているなと感じます。100歳を超える超高齢の入居者さんもいらっしゃいます。

 

Q 現在妊娠中ですが業務を行う上で不安な動作などありますか?

A 妊婦って中腰や前かがみがほんとにきついんです。特に膝を曲げてしゃがんでいくときなんて後ろにひっくり返りそうになりますよ。もうしゃがまないといけない場面では地面に膝をついています。これなら楽だしなんとかなっている感じです。その他はやっぱり腰とか肩ですね。どうしてもお腹が重たくて前に引っ張られるんですよね。腰を反って肩に力を入れてバランスをとるのでときどき首まで痛くなりますね。

Q しゃがめないとなると日常生活でもかなり支障が出てきますね。お話しを聞いていると以前、妻が妊娠した時に10kgの重りを着る妊婦体験をしたのを思い出しました。たしかに腰と首にずっしり重さを感じましたね。

A ほんと肩と腰がこって大変ですよ。妊婦体験は大事ですよ。やっぱり経験しないとなかなか分からないですもんね。

 

Q 現在、ユニット内でどのような場面で「ノーリフティングポリシー」を意識した取り組みを行われていますか?たとえば使用している機器とか。

A まず一つ目は床走行式のリフトですね。ご自分では立ち上がることが難しくなった方に対してリフトを使った移乗介護を行っています。以前は二人がかりでバスタオルを使って抱え上げていたのですが、現在はリフトのおかげで一人での対応ができています。私の場合お腹も大きいので二人介助でも抱える介助は難しいので助かっています。もう一つはリターンですね。この機器は立位姿勢のまま床走行で移動できる機器です。少し前まで歩行器などで歩いていたけど、体調の悪化やケガなどで歩く事が難しくなってきた方に対して使用しています。立った姿勢で移動するので立ち座りの動きも少なく出来るし、移乗の時の捻じれ動作を防ぐ意味ですごく負担が軽減出来ていると思います。

 

今回ご紹介いただいたリターン。

「動きとしては手動式のセグウェイみたいな感じです。すごく軽いしスムーズに動きますよ」と説明して頂きました。

 

Q リフトを使う事で2人介助の対応をしていた場面が1人介助で対応できるようになるのはやはり大きなメリットです。このリターンはとてもユニークというか珍しい機器で使う場面で負担は無いですか?

A リターンを使う方は基本的にご自分で立てる方です。そして立った姿勢を保てる方なので介助者側に負担はほとんど無いです。入居者さんには頑張って立ってもらいますけど、普通に介助して立ってもらうより立ちやすそうですよ。手の力も使いますしね。

 

 

もっとも負担の軽減に繋がっているとお話し頂いた床走行式リフト。一人でできる業務が広がることは働きやすさに直結するとのこと。

 

Q 身体の負担を軽減するという点で「ノーリフティングポリシー」はどのような場面で介護士さんを助けてくれていますか?

A 私の場合は床走行式リフトが大きな助けになっています。先程もお話ししましたが、妊娠しているからといって移乗介助など負担のかかる場面で他のケアワーカーの手をかりなくても一人で移乗動作が出来るところは非常に助かっています。私自身にかかる負担も全くありませんしね。

Q 介護現場での働きやすい職場作りには「ノーリフティングポリシー」が無くてはならないものになってくるでしょうね。

A 介護現場ではこれからますます必要になってくると思います。でも「ノーリフティングポリシー」って機器を使うことだけではないですからね。働く人が体の負担軽減を常に考える事こそ本当に大事なことだと思いますよ。

 

Q 最後に今後の「ノーリフティングポリシー」の取り組みについて改善点やご意見等ありますか。

A 「ノーリフティングポリシー」の取り組みってなかなか浸透しづらいですよね。やっぱりリフトを使う時は時間がかかりますしね。この時間がかかる部分をスライディングシートを使ったスライド移乗できる方法を積極的に使っていければ改善できるのではと思います。入居者さんの状態や車椅子環境によって難しい場合もありますが、選択肢を多く持つ事で「ノーリフティングポリシー」の取り組みをもっと進めていけると思います。もちろん二人介助になりますがシートを使う介助なら私でも負担なくできますしね。

Q 双方にとって安全な介助を目指す上でやはり介助時間の問題は大きな課題ですよね。この時間を現実的にどう確保していくか。またこの時間をどう置き換える考えを持って行くかが重要ですよね。たとえばこの時間をコミュニケーションの時間と置き換えていくなど発想の転換は必要ですね。今回はお時間頂きありがとうございました。今後も一緒に「ノーリフティングポリシー」を進めていきましょう。

A こちらこそありがとうございました。これからも働きやすい環境作りよろしくおねがいしますね。

 

 

 

今回お話しを伺い「ノーリフティングポリシー」を進めていくうえで重要なのは双方の負担をいかに軽減するかという事ではないかと感じました。様々な課題はありますが、皆で意見を出し合い知恵を絞って課題の解決に取り組んでいきたいと思います。

 

アットホーム博多の森ではこれからも「寄り添い・ゆっくり・楽しく生きる」をコンセプトに、入居者様と職員が共に生きることが出来る環境を作っていくため、日々努力していきたいと考えています。